嘘つく自己紹介(後編)
こんばんは!
『たつんこ』こと石井達也です。
今日は前回のブログ嘘つく自己紹介の後編です。
楽しい感じで英語学校での嘘つく自己紹介も進んでいたのですが
そんな中で中国の女性が自己紹介の番になり自己紹介を始めた。
「No.1 私は子供が大好きな母親である」
「No.2 私は料理を作るのが好きだ」
「No.3 子供は3人いる」
この自己紹介を聞いてボクは色々と分析をした
この女性はボラカイ島まで子供と一緒に英語学校に来ていたはずだ。
だとすれば、No.1は正しい。
子供は何かたくさんいるようなイイお母さんのような感じだし・・・
でも料理が好きじゃないのか?中国は外食が多いからきっとこれか!
そう思考を巡らしているとトルコの女性が手を挙げて大きな声で叫んだ!
「中国で3人も子供を産めるわけがないじゃない!」
一瞬静まり帰った教室。
そしてボクもハッと思い出した。
『一人っ子政策』の事を。
テストで出題される問題としてかなりポピュラーな問題に入るだろう
この『一人っ子政策』
ただこの問題をテストの問題以外の認識を持ったことはあるだろうか?
正直ボクにはテスト問題に他ならない。
そして一瞬で重くなった教室の雰囲気の中、中国の女性は語りだした。
「私たちの国ではどんなに子供のことが好きでも何人も産むことは許されないわ。国のトップと言われる人たちでも2人までよ。それ以上になると国民に示しがつかなくなっちゃうからね。私は子供の事が一番。この子が大人になった時には私たちが感じているような不自由さを感じて欲しくない。自由にこの世界で生きていって欲しい。」
ボラカイ島の英語学校には様々な国から英語を学びにやってきていた。
中国や韓国の人は子連れも多く、教育に熱心なことはボクからも見て取れた。
また子供に日本人からすると甘やかし過ぎなんじゃない?と思えるくらい優しかった。
それを見てやっぱり日本と中国は違うなとも正直思った部分もある。
でもいい悪いでなく、ボクは背景を考えているわけではない。
いたって表層的な部分に限定して物事を見ている。
昨今は子供を産みたくても産めない不妊治療で悩まれている人も増えているそうだ。
自分の周囲の友達にも子供が出来ず苦悩している人を知ってる。
これはすごく辛かったりするのだろうけど、ボクは想像することが関の山で、その本人でしか本当の気持ちはわからないんだろう。
それを考えると逆に中国は産める体なのに産めないという縛りがある。
それは体に何か問題があるわけでもなく国の政策で、だ。
たぶんこの感覚は到底日本人には理解できないだろう。
ボクも所詮は話を聞いてわかっているつもりになっているだけだ。
息子を無くした中国人の母親が感情を露わに号泣していたりするシーンをよくニュースで見かける。日本の泣くことに対する文化的な違いもあると思うけど、この人たちが子供を亡くすということは基本たった一人の子供が亡くなることを意味する。
そんな視点でニュースを見ることはない。
可哀想だなとは感じるが、日々のニュースの中で変に慣れてしまっているのだろう。
あまりその中の本当の深い部分など知ろうともしていない。
もちろんどんな子供も一人なわけで、その子が死んだからと代わりなんているわけじゃない。だから自分より先に死ぬなんてことがあったら気が狂ってしまいそうだろう。
でも、もし自分に子供が二人いたらその絶望の淵からでも這い上がっていこうとする気力が時間と共に出てくるかもしれない。
でも、もしボクが中国人で人の親となり、唯一の子供を失うようなことがあれば、ボクはその闇から這い上がることはできるのだろうか?
本当の答えは自分が直面しなければ出ることはないが、とても考えるきっかけになった。
やはり日本にいてその情報をいくら集めても限界がある。そしてその情報はやはり無機質に感じてしまうものなんだろう。
そんなに難しい話ではなくとも、海外に来てから英語の勉強以外にも勉強になることばかりだった。その授業は一時間そいういった文化や価値観についてみんなとディスカッションする時間になった。
そして最後に英語もそうだという話を先生がしてくれた。
今や英語は世界共通語と呼ばれる言語になってる。
でもネイティブでも色んな英語がある。
本当に綺麗な英語と呼ばれるものを話す人は一体いくらいるだろう?
きっとそれは世界の10%くらいなものだよと。
チャイニーズEnglish
ジャパニーズEnglish
スパニッシュEnglish
世界中でその国の言葉と融合した英語があって当然。
その国のアクセントの癖があって当然。
だから今この教室に色んな国の人がいることに意味がある
色んな英語を聞けるチャンスで、そういう意味でみんな正解だ。
ここで学ぶのは決して英語だけじゃない。
英語は道具だ。ただのツールにしか過ぎない。
それぞれの国の文化や考え方、それを知りお互いを高め合うことが本当の目的だよ。
前回のブログを読んでくれた人はわかると思うが
たぶんこの先生、メッチャ女好きな先生なんだけど
最後にすごく素敵な言葉で締めてくれた。
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